最近読んだ本, 続き

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黒川博行 「文福茶釜」 (くろかわひろゆき)
文藝春秋,文春文庫,2002 年 5 月,ISBN 4-16-744706-1, ¥500E

 「美術品てなもんは,所詮は金ですわ.値段が上がった下がったで,持ち主は一喜一憂する.ただ好きなだけで,何百万,何千万とする絵を買う人間はいてません.」 ということだそうだ.

 業者と業者の騙しあい,こういう小説が存在するということは,それを好むひとが多く存在するということらしい.



村田喜代子 「人が見たら蛙に化れ (ひとがみたらかえるになれ)」 (むらたきよこ)
朝日新聞社,2001 年 12 月,ISBN 4-02-257686-3, ¥1900E

 朝日新聞に連載されていたもので <骨董小説> というジャンルができているという.表題にある 「人が見たら」 の "ひと" は "他人" なのではないか.

 上記二冊を連続して読んだ.美術品の贋作に興味はないが,そこに思いがけずも引き入れられそうになって,身の安全を図る意味を含めて読んだのであるが,感心しなかった.


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