"Thermodynamics is a funny subject. The first time you go through it, you don't understand it at all. The second time you go through it, you think you understand it, except for one or two small points. The third time you go through it, you know you don't understand it, but by that time you are so used to it, it doesn't bother you any more."

Arnold Sommerfeld (1868 - 1951), German physicist who modified Niel Bohr's model of the atom in 1916



熱力学 補遺
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 熱力学には 「時間の概念が無い」,しばしば 「極限」 の話しか出てこない,ことなどから,現実にはあまり役立たないものであるとお考えかもしれませんが,そんなことはありません.役に立つどころか,これ以外に拠って立つところはないということも多いのです.それに,熱力学はボルツマン方程式ほど難解ではありません.四年間,大学にいるうちになんとか修得できるでしょう.Arnold Sommerfeld が言うように,熱力学を本当に理解するなんてことは到底不可能なのかもしれません.彼ですら三度も復習って (さらって) みたわけですから,凡人なら,自分の中で気持ちが悪いままという状況を払拭するまでに,少なくとも十回くらいはあれやこれやを読んで悩んでみなければならないのは言うまでもないことです.

  なる理想気体の状態式は簡素な表現ながら,極めてよい近似式であり,空気や燃焼ガスなどの大抵の気体をこの式で扱って問題になることはめったにありません.これで済むというところがなかなかすごいところです.しかし蒸気には使えません.また,この状態式に重ねて「比熱の値を一定」とするとそれが間違いのもとになります.気体の比熱は温度が上がるとすぐに倍くらいに大きくなりますので,定量的な計算では 「比熱一定」 とせず,「比熱は温度の関数」としなければなりません. 理論式を見るときも,必ず 「比熱が一定」 か 「比熱は温度の関数」 かを確認しておく必要があります. は神の贈物です.広告の惹句に気をそそられても,財布の紐をほどく前にちょっと考えてみれば解ってくることも多く,散財を防止するという効力もあります

 卒業して何年も経って,大学でもう少し真面目にやっておけばよかったと思ったなら,以下をクリックして読んでください.もちろん在学中の方が読んでも毒にはなりません.

熱力学とはどういうものか
 
 
熱力学で使ういくつかの概念
理想気体
粘度,動粘度,粘度指数
仕事,運動エネルギー
理想気体の等温可逆変化
タイアへの窒素ガス充填
熱,温度,熱力学第零法則
理想気体の断熱変化
SI エンジンの点火時期とトルク
状態,状態量,状態式
 
石油系燃料の発熱量
熱や仕事は状態量ではない
カルノー循環
 
標準状態いろいろ
エントロピ
 
 
 
 
熱の仕事当量
ガスサイクル,気体単相サイクル,その一
 
熱力学第一法則,内部エネルギー
ガスサイクル,気体単相サイクル,その二
 
流れ系の第一法則,エンタルピ
ガスサイクルの等容度
 
 
 
理解が浅い,その一

燃料電池
理解が浅い,その二

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